ケーキは正面、飲み物は右手に
ケーキと一緒に紅茶やコーヒーを出す時には、ケーキを先に正面に出し、後から、飲み物をその右側に出します。
三角形のケーキは、食べやすいように角度の付いている方がお客様の正面に置きます。ケーキ用のフォークは右側に縦に置きます。
コーヒー・紅茶は右手やや奥に置きます。カップの向きは、諸説ありますが基本的に取っ手が右側にくるように置きます。しかし喫茶店などによっては「砂糖やミルクを入れる際にスプーンを右手で持ちやすい」という理由で左側に置く場合もあります。ティースプーンは柄が右側にくるように手前に横置きするのが一般的です。持ち手の下に縦に置くのはイギリス流です。
また、ミルクと砂糖の位置は、お客様が使いやすいようにソーサーの手前、もしくは右側にセットします。
日本茶の場合はどうしよう!
まずは、湯呑みにお茶を注いでおき、菓子皿に菓子をセットします。練切りや羊羹などの場合には必ず楊枝を添えます。饅頭などは添えなくてもOKです。湯呑みと茶托はセットせずに、お盆にのせて運びます。お出しする直前にセットしましょう。
さて、部屋に入ったら一旦、下座のテーブルの端、もしくは畳の上にお盆を置き、湯呑みと茶托をセットしてから、両手でお出しするのがマナーです。この場合、上座の方からお出しします。
茶托が木製の場合、お客様から見て木目の線が横になるように注意してください。また、柄が描かれている部分が湯呑みの正面です、柄のある方をお客様の正面にくるよう置きます。
難しい?「上座」を簡単に図説!
お茶をお出しする時に、もうひとつ大切になのが『出す順番』です。これは「上座・下座」という礼法の考え方に基づいています。図の中の①~⑤が上座~下座の順になります。
洋室の場合は「入口から一番遠い席が上座」と覚えておきましょう。一点、注意したいのが窓がある場合。お客様から「眺めの良い席」が上座になります。また、椅子の「格」にも注意してお通ししてください。
和室の場合は床の間の位置がポイント。床の間の真正面が一番の上座です。これはもともと、床の間には神を祀っていたスペースだった名残の習慣です。床の間が中央にくるのが「正式床」で、右にあるのが「本勝手」、左にあるのを「逆勝手」とよびます。和室でのおもてなしの機会もなかなか少ないかと思いますが、イザという時のために覚えておいて損はないでしょう◎
いかがでしたか?正式なおもてなしは堅苦しい…と感じる方も多いですよね。とはいえ、このマナーはお客様にくつろいでいただきたいという「おもてなし」の気持の表現です。この心を忘れず、ティータイムを楽しんでくださいね!